複数の会社からお金を借りているけど、今日中にお金を借りたいという切羽つまった方もいるはずです。
中でも、多重債務者の悩みは深刻なはずです。
では多重債務者でも、カードローンの利用はできるのでしょうか?
この質問に答える前にまず、「多重債務者」の言葉の意味を確認して、次にカードローンの条件を見ていきたい思います。
目次
多重債務者について
まず、「多重債務者」の言葉の意味について説明します。
多重債務者って借り入れが多い人?
多重債務者というと、「沢山の借り入れがある人」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
完全に間違いではないのですが、厳密には違います。
多重債務者とは、複数のカードローン会社からキャッシングをして、かつ返済が難しくなっている人のことを指します。
複数の会社からキャッシングしているだけで多重債務者と説明してるサイトがありますが、それは間違いです。
つまり、複数社からキャッシングしていても、問題なく返済できていれば多重債務者ではありません。
ただし、複数のカードローン会社と取引していると、多重債務者になりやすくなるのは確かです。
借入がそれだけ増えれば返済も厳しくなり、最後の頃になると、他社への返済のために別の会社からキャッシングする、なんてケースも時々見かけます。
多額債務者って何?
多重債務者と似た言葉に、「多額債務者」という言葉もあります。
多額債務者とは、本人の返済能力以上に多額のキャッシングを行なっている人のことを指します。
この場合のキャッシング先は、複数社であるとは限りません。
もしかしたら、特定の一社から多額の借り入れをして、返済が困難になっているかもしれません。
返済困難という点では同じですが、多重債務者とは意味合いが少し違います。
また先程の多重債務者に加え、複数のカードローン会社から多額の借金を抱える人を、「多重多額債務者」と呼びます。
以上、多重債務者について説明しました。
では、こうした多重債務者が、融資を受けることは可能でしょうか?
その条件を見ていきます。
多重債務者でもカードローンは可能なの?
では、ここからが本題です。
多重債務者でも、カードローンの利用は可能でしょうか?
可能なら、その条件は何でしょうか?
「多重債務」の状況による
まず、キャッシングが可能かどうかは、「多重債務」の状況によります。
複数のカードローン会社からキャッシングしていて、且つ返済が困難になっている、本当の意味での「多重債務」の状態なら、キャッシングは不可能でしょう。
というか、正規のカードローン会社でキャッシングに応じる会社は、まずないでしょう。
もちろん、ヤミ金など使えばキャッシング自体は不可能ではないかもしれませんが、絶対にオススメできません。
返済が困難になっている人は新たに借り入れを増やすのではなく、以下で説明する「多重債務者になった場合の対処法について」をご覧ください。
一方で、複数のカードローン会社から借り入れがあるものの、返済自体は問題なく行われている状態なら、まだ可能性はあります。
ただ、その場合でも条件があります。
それは、カードローン借り入れの総額が年収の1/3以下であることです。
ねらい目は、消費者金融カードローン
借り入れが年収が1/3以上の場合、総量規制により、消費者金融では借り入れができません。
銀行カードローンなら総量規制の対象外ですが、銀行協会の自主規制により2017年以降、銀行カードローンの審査が厳しくなっています。
多額の借り入れがある場合、新たなキャッシングは難しいでしょう。
では、借り入れ総額が年収の1/3以下として、カードローンで借りるなら消費者金融と銀行カードローンのどちらがおススメでしょうか?
答えをいうと、消費者金融です。
金利はやや割高になりますが、審査や契約スピードが早いのが即日融資を受けたい人には魅力です。
また、土日祝日だと即日に対応してない銀行カードローンもあるので、即日キャッシングを希望するなら消費者金融を選ぶとよいでしょう。
【元銀行員が教える】即日キャッシングのおすすめランキング!
返済が困難なら別の手段を!
多重債務で一番やってはいけないのが、返済のために他社から新たにキャッシングすることです。
目先は返済を終えて楽になるかもしれませんが、その後は泥沼に落ちるのは目に見えてます。絶対にやってはいけません。
多重債務者に陥った方の対処法は、後ほど紹介します。
その前に、多重債務者の予備軍にあたる方は、以下で述べる原因がないか確認して下さい。
多重債務者になる原因は?
自分は多重債務者にはならないと思っていても、可能性はゼロではありません。
ここで多重債務者になる原因を確認しましょう。
原因1:無計画なカード利用や借入
クレジットカードで計画性のない買い物をする、お金が足りなくなれば気軽にキャッシングする、といった生活を繰り返している人は、多重債務者になりやすいでしょう。
原因2:リストラ等による収入の変化
「数社から借入をしても、後で収入が入れば返せる」と油断し、最終的には多重債務者となってしまう人がいます。
借入時には収入があっても、突然の給料カットやリストラが起こる可能性も少なくはないのです。
そのような事態になれば、借入の返済が困難になります。
普段から、急な収入の変化を見据えた生活資金の計画を立てる必要があるでしょう。
原因3:高金利の金融業者からの借入
金融業者からのキャッシングやクレジットカードの利用による返済が難しくなると、お金を借りやすい高金利の金融業者を利用してしまう人は少なくありません。
こうした借入で一時的に他会社の返済が出来ても、新たに借りた金融業者では高金利の利子を支払う必要があります。
このように新規の借入が出来たとしても、借入の返済を終わらせる根本的な解決にはなりません。
以上、多重債務者になる原因について紹介しました。
では、実際に多重債務者になった場合、どう対処すればよいか以下で見てきます。
<関連記事>:【元銀行員が教える】土日祝日の即日キャッシングにおすすめの会社は?
多重債務者になった場合の対処法について
多重債務者になったということは、自力での返済が困難になったことを意味します。
とはいえ、多重債務者だからといって、普通の生活をあきらめる必要はありません。
返済や生活を立て直すための方策について見ていきます。
方法1:任意整理をする
任意整理とは法的な手続きに頼らず、借入をしている債務者が債権者(貸金業者等)と話し合いで債務処理を行なう方法です。
債務者本人が交渉を行うこともできますが、たいていは弁護士や司法書士などの専門家にお願いします。
任意整理のメリットは裁判所を通す必要がないことで、債権者と直接、返済見直しの交渉を行うことができます。
専門家に交渉を依頼し、受任通知が債権者に届くと返済の請求がストップします。
債権者からの催促が来なくなるため、債務者は精神的に楽になるでしょう。
方法2:特定調停をする
特定調停は債務者が簡易裁判所への申立てを行ない、調停委員のサポートを受けて債務処理を進める方法です。
債権者の合意があれば、借入金の金利を再設定したり、返済額を減額出来る場合もあります。
また、調停後の分割返済で将来の利息がつかない可能性もあります。
この調停で決まったことは確定判決と同じ効果を持ちます。
特定調停は、弁護士を雇う任意整理と較べて費用が安い等のメリットがあります。
しかし、複雑な手続きが必要で素人が扱うのが難しいのと、債務者本人が裁判所へ行かなくてはいけません。
また、過払い金の請求が出来ない等のデメリットがあります。
方法3:民事再生(個人再生)をする
民事再生法に基づき、経営不振の企業や経済的に行き詰った個人の再生を図る方法です。
債務者が申立てを行なうと、裁判所が再生計画を立てて再生を支援してくれます。
利用可能なのは、住宅ローンを除く減額後の債務を3~5年程度で返済可能な人です。
個人再生手続きをするには、個人再生委員や弁護士等に報酬を払う必要があります。
方法4:自己破産(個人破産)をする
債務者が裁判所に申立てを行ない、自ら破産する方法です。
自己破産が認められると法律上すべての借金を返済する必要がなくなります。
利用できるのは裁判所から支払不可能であると認められた人、過去7年以内に債務の免責を受けていない人です。
自己破産をすると、家など20万円以上の財産は手放す必要があります。
こちらも本人が申し立てを行えますが、専門家に依頼した方がよいでしょう。
なお上で挙げた4つの方法は、どれも債務整理にあたるもので、これを行うと最低5年は新規の借り入れができなくなります。
債務整理によって身軽になるメリットと、当面の新規借り入れができなくなるデメリットを見極めた上で判断してもらえればと思います。
- 多重債務者とは、複数の貸金業者から借入をして返済が難しくなっている人のこと
- 多重債務の場合は、新規のキャッシングは不可能
- 複数社から借り入れがあっても、返済に問題なく年収の1/3以下の借り入れなら可能
- 即日キャッシングするなら、おすすめは消費者金融
- 返済が困難な多重債務者は、新規の借り入れ以外の方法を考えるべき
- 法的整理を行えば、返済計画を大幅に見直すことも可能